今回の物件は、伝統工法でボルトや金具を使用せずに施工しています。
金物と木材は、相性があまりよくないように思います。
地球を揺るがす巨大な地震が起こった場合に、金物の強度が強すぎて、木材を傷めてしまうことになります。
一度、緩んでしまった金物は、元には戻らないですが、木と木で組み合わせれば、お互いを傷めることなく木材の粘り強さで建っている場所に戻ろうとします。 今、施工させていただいているお客さまの地元に山車を曳いて神思に感謝する祭りがあります。
若い男衆が山車を持ち上げて、落としたり、すごい勢いで回したりと迫力満点の祭りです。
その山車の木組みの強さに感心されたそうです。「これが家なら丈夫やな」
「剛」ではなく「柔」の建築です。